フツーって言うなぁ!

フツーなサラリーマンのフツーな嘆き.

最近読んだ本

今年の1~3月ぐらいで読み終えた本を晒しておきます.
ここに挙げているものはすべて(シリーズ物については全巻)読了したものです.

改訂版 日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎

改訂版 日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎

改訂版 日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎

統計検定2級の公式テキスト.

www.toukei-kentei.jp

統計学は以前から勉強したいと思っていたので,とりあえず大学教養レベルぐらいの知識は欲しいと思って少しづつ勉強している.
一応目を通したが,数式や図による説明が少ないのと,結論だけを示してそこに至る過程を示していないことが多く,検定試験のテキストとしても統計学の解説本としても中途半端な印象だった*1

日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2014〜2016年]

日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2014〜2016年]

日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2014〜2016年]

代わって,こちらの公式問題集は,実際の検定の問題とその(簡単な)解説を並べているだけなので非常に読み進めやすかった(まだ全部読めてないけれど).
もっとも,解説自体はそこまで詳しくないので,適宜他の教科書等で補っていきたい.

検定自体はいつ受けよう…?

夜行

夜行

夜行

直木賞ノミネートもされた森見登美彦の作品.
正月の実家ぐらしがあまりにもヒマだったので読んでみた.

10年ぶりに再会したかつての英会話スクールの仲間が,それぞれに起こった不思議な出来事を話していく,という連作形式の物語.

序盤の不気味ながらもゆっくりとした物語進行から,クライマックスのどれが夢でどれが現実かわからなくなるようなめくるめく展開には驚かされた.
1つ1つの話にはいわゆる「キレイなオチ」みたいなものはないのだが,それがさらに物語の不気味さを加えている.

夜は短し歩けよ乙女」や「四畳半神話大系」などで作者のことを知っている人にも一度読んでもらいたい.

know

know (ハヤカワ文庫JA)

know (ハヤカワ文庫JA)

ビッグデータ」を話題にしたSF小説があると聞いて興味を持ったので読んだ.

ありとあらゆるものが「情報」で構成され,その膨大な情報を処理するための「電子葉」と呼ばれる装置を脳に埋め込むことが一般的となった近未来の冒険活劇.
物語の内容自体はよくある「俺(のことが好きな女の子)TUEEEE」なのだが,「持っている情報量」と「その処理速度」がすべてを制するという設定がIT系SF好きの自分としては興奮せざるを得なかった.
1巻完結なので展開も早く,先が気になって一気に読み終えてしまった.
SF初心者にオススメ.

いちばんカンタン!株の超入門書 改訂版

いちばんカンタン!株の超入門書 改訂版

いちばんカンタン!株の超入門書 改訂版

株を始めたくなったのでとりあえず買ってみた.

銘柄の探し方から買い時,チャート分析など,内容自体は非常にわかりやすく解説されていて,「ふーんなるほど」とは思えた.
たぶん,ちゃんと株を始める人たちは,これで外観をつかんで他の入門書に進んでいくのだと思う.
読んだ後すぐに実践したくなったので早くNISA口座出来てくれ.

達人に学ぶDB設計 徹底指南書 初級者で終わりたくないあなたへ

達人に学ぶDB設計 徹底指南書

達人に学ぶDB設計 徹底指南書

だいぶ前の翔泳社Kindle40%引きセールで買ったまま長い間積読だったが,旅行でヒマだったので読んでみた.

大きく分けて,正規化,ERモデリングなど,大学の情報系学部で学ぶようなリレーショナルデータベースについての基礎理論の解説部分と,実際にデータベースを運用する際に必要な(グッド,グレー,バッド)ノウハウの解説部分で構成されている.
一応大学ではデータベースを勉強していたので読んでいてあまり詰まる部分はなかったが,基本的な知識の復習と,「この設計なんかダメそうだけどなにがダメなんだろう」について自分の中で整理ができたように感じる.
特定製品についての話は少なく,(特に前半部分は)IPAデータベーススペシャリスト試験の内容に近いので,副読本としての利用も可能ではないかと思う.
個人的には,スキーマ設計についてはそこそこに,インデックスやデータ型定義の設計ノウハウについてもう少し補足してもらいたかったところ.

嫌われる勇気

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

一度心理学を勉強してみたかったので読んでみた.

読んでみた感想としては,「自己啓発本としてはよかった」という感じ.
特に,「トラウマなど存在しない.自分の今の状態の原因を過去に求めるのではなく,今自分がどうなりたいかを考えて行動しろ」(意訳)という部分はなかなか刺さった.
加えて,アドラー心理学を学んだ「哲人」と自分に思い悩む「青年」の対話形式で書かれていることも特徴的である.
「青年」による反駁によって,単なる意見の押し付けにならず,かつより読み進めやすくなる構成になっていた.
ところで,本書中でも述べられているように,本書はアドラー心理学そのものではなく,原案の岸見一郎氏の考えを取り入れた「岸見アドラー学」について説明しているものであることにも注意.

心理学の本としては学びはあまりなかったように感じるので,もっと学術寄りの本にも手を出してみたい.

*1:端的にいうと「文字ばかり」